自閉症スペクトラムの児童との接し方

別の記事では発達障害の主な種類を3つ簡単にご紹介しました。
そんな発達障害3つの種類【ADHD・自閉症スペクトラム・学習障害】別の、児童との接し方について考えていこうと思います。
この記事では集団行動が苦手で感覚過敏などの特性がある『自閉症スペクトラム』の児童にどう接すればいいか、どんなことに気を付けてフォローしてあげるべきかをまとめています。
 
 

パニックや癇癪は見守って

パニックや癇癪を起して一番つらいのは本人です。行き場のない・コントロールのできない感情を発散できずに泣き叫んだり自傷行為をしてしまいます。無理に落ち着けようとするのではなく、本人を刺激しないようにそっと見守ってあげるのが一番の対処法です。
壁に頭や体などをぶつける自傷行為に走ってしまった場合も、つい押さえつけて止めたくなりますが無理に止めることはせず、クッションや布団などを挟んで危険のないようにしてあげてください。また、外出先でパニックになってしまった場合は人気のないところに誘導する、保護者が周囲に注意を払ってあげてください。
パニックが収まったら、必ず自分で収められたことを褒めてあげてくださいね。
 

イラストや文字を使って説明する

自閉症スペクトラムの児童は、口頭で説明されるより絵や文字を見る方が理解しやすいという特性があります。そのため、何か説明するときや指示を出すときは言葉だけでなく絵や文字を用いてあげるようにしたいです。
例えば、着替えや歯磨きなどの一日のルーティンであれば絵と文字を用いた表などを作成しておいて、それを見て朝の準備をできるようにしてあげると良いでしょう。はじめは保護者も一緒に一つずつ確認してあげて、徐々に児童が一人でも準備できるようになれば◎です。
 

話すときは簡潔に

また、外出先であったり急に何か説明をしなければいけない場合など、毎回絵や図を用いて分かりやすく説明している時間がないようなことも多いです。口頭で何かを説明しなければいけない場合は『簡潔に・具体的に・ゆっくり』説明するようにしてあげてください。
「あっち」「そこ」などの漠然とした言い方ではなく、場所などをしっかりと指定しましょう。言い方は具体的でも「○○に行って○○したあと○○するよ」というような言い方だと指示が多くて分からなくなってしまいます。一度にまとめて伝えることはせず、「○○に行きます」「○○します」と行動の都度に短く・簡潔な言葉で説明してあげましょう。